2003年2月に、私は妻と共に、中国四大仏教名山の一つとされる名勝、 安徽省の九華山を観光して参りました。山地の多い辺鄙 な農村で低所得者が多く、名産品と呼べるものも無い九華山では、地元で採取された薬草類、菊花、冬虫夏草 、タケノコの乾物を主に特産品として販売していました。ここで妻が目に留めたのが「黄精」で、上海などの大都市では高価で販売されており、
(中国では北部の朝鮮人参と南部の黄精が2大薬草とされているという意味。)
と珍重され、明代の医師で、『本草綱目』等を著した 李時珍は、 服用すれば 補気 作用があり、髪を黒くして老化を防ぐ 「宝薬」であると称賛したと言うほど有名な薬草だということを私はここで初めて知りました。
日本では、江戸時代に砂糖漬けの黄精が加工販売されていたことは既に述べた通りですが、九華山では蜂蜜漬けのものが実際に販売されており、人気商品の一つになっていました。
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