雪国黄精の

公開日:平成27年3月14日


HO_CAD 270をダウンロード&インストールしました!


 当研究所では、土木建設、建築、電子回路設計、プレゼン等の分野で平成4年からPC-98版及びDOS版のJW_CAD(JWC)を使い続けてきました。
JWCは天才的な2次元CADです。しかし、後継版のJW_CAD for Windows(JWW)では、それまでの最大の特長であった抜群の操作性が壊滅的なほどに崩され、多くのファンが離れていきました。私もJWC以外に優れたフリーソフトのCADに巡り会うことができず、現在もWindowsXPでJWCを利用しています。しかし、最近はWindows7の使用がメインになり、XP modeではJWCを動かすことはできず、CADソフトの乗り換えを本気で考えるようになりました。

(CADソフト選定の比較候補)

JWW 操作性が悪く極めて非効率。画面も白地に黒で目が疲れる。
AutoCAD 有料。不要な機能が多過ぎる。操作性、作図効率最悪。JWCの図面資産が活かせない。
MaCAD JWC互換を標榜しながらJWCに劣る操作性。作者がユーザーサポートやる気無し。腐ってる。
HO_CAD PAO 有料。ベータ版でバグ多発。操作性もイマイチ。作者がユーザーサポートに消極的。
SH32 for Windows JWWよりは優れた操作性たが、メニュー選択に手間が掛かる。作者が活動を中止した。
←私、これを持ってるんですよ〜!
DOSBOX+JWC Win7+エミュレーターで無理に動作させるもの。キーボード配列が変わり日本語入力にも支障が出るようだ。


上の通りに比較検討(簡単に言えば消去法)した結果、操作方法でJWCに最も近いHO_CAD PAOのベータ版を選ぶのが、少しはマシだと判断しました。
しかし、移動/複写メニューの選択直後に図面倍率がズレる、メニューボタンをクリックしただけなのに意図しないサブメニューが起動されるなどの誤動作が間歇的に発生するという不安定さ、マニュアルが不備などの未完成状態でありながら製品版で1万円という価格には、購入意欲が湧きません。そこでネットを検索すると、旧バージョンのHO_CAD 2.70という無料版の製品があることに気付きました。
ところが、ここで予期せぬことに、HO_CAD 2.70という一応の完成版は、作者がHPで公開を中止したどころか各種の国内ダウンロードサイトからもアーカイブが消去されており、入手不可能だと分かったのです。唯一ダウンロード可能であったのは、BrotherSoftという、非常に危険と言われる中国のダウンロードサイトでしたが、ダウンロードボタンを押してダウンロードされるのは、プログラムの5.7MBに比べて遙かに少容量の500KB程度のexeファイルで、明らかにマルウエアだと分かりました。またあるサイトには、マルウエアが実行されるがプログラムは正常にダウンロードできたという報告も見られたことから、ウイルスに感染させても構わない(生け贄の)WindowsXPのパソコンを用意してダウンロード可能かを検証しました。
以下の方法はとても危険ですから、真似しないで下さい。しかし、何もここまでしなくても入手する方法があると思います。このWEBページの上の方を、目を凝らして見て下さい。

まずHO_CAD 2.70のダウンローダーとして入手した500KB程度のexeファイルを実行すると、HAO123などのマルウエアを連続して3種類ほどダウンロードし、インストールするように訊かれます。ここでは、嫌でも承諾しなければ次のステップに進まないようになっています。このステップの途中、私が常用している高性能ファイヤーウォールソフトが次々に警告を発し、パソコンからネットへの情報流出の危険があることを知らせました。この警告は40種類以上になったためもはやいちいちクリックするのは面倒になり、ファイヤーウォールを切断する羽目になりました。
この時点でWindowsタスクマネージャーを開き、プロセスを確認したところ、合計7つのマルウエアが動作していることが分かりました。マルウエアと簡単に言っても、悪意のあるプログラマーは何を考えているか分かりませんから、常に最悪の事態を想定しながらコンピューターの動作監視に当たる必要があります。例えば、
* 閲覧しているインターネットのサイト、マウスの動き、押されたキーボードなどのあらゆる操作情報を外部に送信し続ける常駐ソフトを起動させる。
* デスクトップやマイドキュメントなど、ユーザーが固有に保存したファイルを見つけて外部に送信する常駐ソフトを起動させる。
* ユーザーが固有に保存したファイルや、OSが使用する重要なファイルを破壊したり、改竄する。
* ウイルスを次々に呼び込む。
* ファイヤーウォールソフトやウイルス対策ソフトを無効にしたり、改竄する。
* 外部からの悪意のあるユーザーによる遠隔操作の踏み台になる。
この様なことは、発生して当然だと思います。言うまでも無く、どんなexeファイルであっても一度実行してしまえば、上の様な事態は発生する可能性がある訳で、信頼のできるダウンロードサイトからインストールしたり、ウイルス対策ソフトでエラーチェックをパスしたとしても、100%安全とは言えないのです。特に最近は、無害なフリーソフトであってもアンインストールするとその腹いせに、ウイルスを次々に呼び込む仕掛けが施されている凶悪な物や、絶対にアンインストールのできない仕掛けを持った物の存在も、私は多数確認しています。

こうした後に、HO_CAD 2.70のダウンロードを示すと思われる画面がやっと出現しましたが、5.7MBのプログラムをダウンロードするのに30分も掛かりました。これも、実際は10秒以内で終了するものを、わざと時間を掛け、コンピューターに記録されたファイルを外部に送信したり、更なるマルウエアをダウンロードしてインストールするための時間稼ぎをやっている様に思われました。
こうして、正規品かも分からないNORTONやOPERAなどのプログラムもインストールされて再起動後に常駐するようになり、通常使うブラウザーの起動画面は中国のWEBサイトに書き換わるなど、パソコンがメタメタに破壊されました。幸い、OSが破壊された跡は無く、システムの復元と少しのオペレーションで、生け贄となったパソコンは以前の状態に復旧できました。


さて、目的のHO_CAD 2.70は正常にダウンロードできていました。「BrotherSoftからは、プログラムは正常にダウンロードできた」というある人の報告は、結論的には正しいものでした。

HO_CAD 2.7を使ってみた感想ですが、意外に安定した動作をすることに驚きました。画面も黒の背景色を使うことができ、目が疲れません。マウスの左右同時押しで左上にドラッグすると直前の倍率に戻るなどの多くの操作がJWCに対して高い互換性を持っています。操作性においては全てHO_CAD PAOよりも優れています。

HO_CADの作者さんは、旧版のHO_CAD 2.70を改良し、OCF検定に合格させる(2013/06/19現在、合格はしていません。)ことを目的にしてPAOという新版を企画し、この時Delphiを使って書き換えたそうですが、プログラミングにオブジェクト指向を取り入れたのは評価します。しかし、バグ取りをするとまた新しいバグが出現するという悪循環に嵌っているように見えます。こういうプログラマーは、始めから筋の通ったシステム設計をせずに、行き当たりばったりのコーディングをしていることが多く、いつまでも不安定なプログラムを作り続ける傾向があります。
JWCと高い互換性があり、測量機能の充実したフリーウエアCADとして評価の高かった旧版の公開を中止し、不安定な製品を買わせるという以外に選択肢を与えないという商法は、汚過ぎると言わざるを得ません。私の様に、旧版のHO_CADを建設CALSと無関係な分野で使用するのみで、PAOの高機能を必要としないユーザーも多くいるのです。HO_CADの作者さんには、旧版の再公開と、公開を中止した理由の説明を、強く望みます。



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