火打山 (2,462m)  日本百名山

笹ヶ峰駐車場〜高谷池ヒュッテ〜火打山山頂〜高谷池ヒュッテ〜笹ヶ峰駐車場
登り高低差 1,150m 登り所要時間 4.1h 登り獲得速度 280m/h 歩行距離合計 18km

 梅雨入り直後から夏風邪を引き、屋内で足を蜂に刺されるという災害にも遭い、ここ3週間は体を動かす仕事ができませんでした。
 昨年は、トレーニングの結果を試すために8月に妙高山に登頂しましたが、今年は火打山への登頂を早くから計画していました。
 今回は、現在の体力の程度を知るための山行になりましたが、感冒症状が完全に消えた訳ではないことから無理をしないという方針で実施しました。
 火打山登山道の標高差はそれ程大きくなく、むしろ歩行距離が長いので、登り獲得速度はこの様なものでした。

 この日の天候は晴れという予報でしたが、自宅附近では朝3時になっても冷たい雨が降っており、途中の妙高市関山では気温が低く、登山の中止も選択候補に入れ、笹ヶ峰登山口に向かいました。
 笹ヶ峰登山口に4:30に着くと降雨の形跡は少なく、それ程寒くなかったことから、登山を決行することにしました。

 火打山は、私の登山活動の拠点である妙高戸隠連山国立公園内で最高の標高を誇る非火山です。
 日本国内では、これより北に火打山を越える標高の山はありません。
 昨年の私は北信五岳の完登を目指していたため、この中に含まれない火打山にはアタックしませんでした。火打山は中学二年の夏に学校の行事で登山したことがありますが、帰りの距離が長かったため、両足に何ヶ所もできた豆が破れて辛い思いをして帰ってきたのを想い出しますので、前年に登った妙高山と比較してあまり楽しめた印象はありませんでした。また、御来光を眺めるため深夜に笹ヶ峰を出発し、まだ明るくならないうちに下山させられたので、この山についての視覚的な記憶がほとんど無いのです。


 高谷池ヒュッテ付近から撮影した火打山。

 周囲の雲は無く、気温も適度に上昇し絶好の登山日和となった。左側は影火打。




 途中の十二曲がり(通称、爺返し)と、富士見平までの急登(婆返し)が難所として知られている様ですが、思った程長くも急でもなく、十二曲がりの登りは無休憩で11分で通過しました。一方、その後の婆返しの整備が進んでおらず、転倒する危険が高いので下山時には注意を払いました。

 山頂へは8:45に、笹ヶ峰から4時間5分で到着しました。始めは団体客が休憩していましたが、団体が下山すると一般登山者は私を含めて4名程が残っただけで、その後に来る登山者は20分に1人程度の割合に減りました。余りにも眺めが素晴らしく居心地が良いので、私は静まり返った山頂で1時間休憩しながら周囲の眺望を頭に焼き付けました。私が下山すると、その後から(今日の晴天を確認してから来たと思われる)登山者やトレイルランナーが押し寄せてきました。途中の天狗の池を目的地にした登山者も含め、挨拶を交わした人数は100名以上はおりました。


 昨年の秋から活発な火山活動を続ける焼山。火口から噴煙が吹き出される「ゴーッ」という音を聞くことができた。

 焼山から画像左下には雨飾山が見える。昨年に登った時は、濃いガスのため頂上に至るまで山の形が見えなかった。これは私が初めて見た雨飾山の遠景だ。美しい山容を鑑賞し、自分が立った双耳峰の位置を確認することができた。数分間は目が釘付けになった。

 周りを高い山に囲まれ、雨飾山とは本当に見えにくい場所にある山だと感じた。


 山頂からは高妻山と乙妻山がすぐ近くに見えました。
 この日に高妻山に登った方は、北アルプスと頸城三山をベストコンディションで眺めることができたに違いありません。



 そして、来週には八ヶ岳への山行を予定しています。今回の火打山登山では疲労度が少なく、八ヶ岳にトライする体力はあると判断が付きました。


雪国黄精の オカダ・システムエンジニアリング研究所
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